某格安SIMで、中古の「らくらくスマートフォン me F-01L」(Android 8.1)を5千円台で販売していて、これはアイディアだなと思いました。中古市場ですと、たまに数台未使用の古い機種がでてたりします。安いといっても実用には足りない性能で、どちらかといえばコレクターズアイテムの属性からスマホ好事家の戯事みたいな使い方になると思います。SIMロック解除済みとか不安材料もありますから、一般の人は手は出さないと思いますが。
実用性があって利用価値があるならいいのですが、5G通信対応のローエンドSoC性能は、それまでのミドルレンジ寄りになったので、4G通信の時代のエントリー&ミドルレンジSoCの処理性能はかなり低いという感じになっていますので、できることは音声通話や基本動作、動画再生ぐらいになっています。とにかくローエンドSoCは、アプリの起動に時間がかかるので、RAM 4GB以下のAndroid スマホによくあるアプリを一旦すべて終了してから、必要なものだけ起動して使うみたいな基本操作ともいえることができません。
また、Android OSバージョンによってはアプリが対応していないので、あまり古いOSバージョンだと不便な時があります。
「このスマートフォンは、このアプリに対応していません。」という無闇な上から目線が気になりますが、Android OSでも、Playストア利用不可になったAndroid 4.xの例をあげてみても、Android OSバージョンは新しいものに越したことはありませんね。
すでにスマホが売れない時代に数年前から突入し、バッテリー持ちが良くないという普段使いアイテムとしての欠陥がある製品でしたが、そこもバッテリーの大容量化で解消しつつあったところで、FCNTの経営破綻と京セラの個人向け端末の開発からの撤退で、Android スマホのセキュリティ問題が顕著になってしまい、使える機種がかなり限定的になった印象になってしまっています。これはキャリアにとって何を意味するのかというとポイント運用や決済アプリなどクレジットカードなどの個人情報を安心して使える通信端末を担保できずに事業展開が停滞するという予想図もあがってきているわけで、キャリアの経営陣は意外と楽観的みたいです。
この決済系アプリは、データ通信速度や処理速度を要求するものなので、4G時代のローエンドSoCやSnapdragon690 でさえも待たされてストレスになるぐらいなので、1万円以下の数年前のAndroid スマホの処理性能だとリスクの高い使い方になるのではないのかと疑ってしまうところです。今後、キャリアはスマホを利用したポイント運用や決済関連アプリなどを拡大していく予定なので、これに乗るには1万円以下の古い機種では時間や労力(手間)をごっそりもっていかれるますから、かなり不経済なことになることが予想できます。