2015年8月8日土曜日

格安スマホに魅力はあるのかないのか

 通信料金をおさえれる格安スマホの知名度があがってから久しい。docomoのスマホにdocomo網格安SIMを入れ替えるだけで、テザリング以外の通常利用が可能である。音声通話も通話回線を使うのものなので、キャリアでの通話とほとんど変わらない。手軽に利用できるという便利さがある。
 一方、筆者のような主にテザリング(インターネット共有)を利用するデータ通信をメインに使うユーザにとっては、テザリングのできないdocomo端末より、SIMフリースマホが必要になるのだ。SIMフリーは、今年の春ごろ国産メーカーのSIMフリースマホが次々と発売されたが、ユーザとメーカーの温度差というか考えの隔たりを感じさせる結果だったようにも思える。
 国産メーカーのSIMフリースマホが市場に登場してからの海外製格安スマホは、コストダウンタイプから、ハイエンドよりの付加価値のある格安スマホにシフトしたところが多くなった。ASUS ZenFone2などがいい例だと思う。安いだけでは、売れない時代に突入したのではないかと筆者も実感している。取りこぼしを受けたのが、電話をたまにしたりするスマホのライトユーザで、この層は3万円以上の国内メーカーのSIMフリースマホから検討することになる。同じ価格帯に、付加価値をつけた海外製格安スマホがあって、そちらは対象外になってしまう。かっといって、安いだけのコストダウン版のような格安スマホは穴が開いた状態なので、積極的に選びたい機種もない。3Gスマホにしても何かと我慢を強いられる使い方になってしまう。
 また、国内メーカーSIMフリースマホは、消去法でスペックを落としていくコストダウンタイプのように思えるし、ボトムアップというかユーザの快適な利用を支えるのに必要なスマホという発想が感じられない。お金をだしてまで使う気になれない、つまり訴求力ある製品に届いていないという印象は否めないのだ。これは、いままでキャリアにスマホをおさめていた為に、スマホそのものの商品力が一般の商品に比べて競争力がないことが一因になっていると考えている。
 スペックをおさえてコストダウンするにもバランス感覚が重要であり、ユーザが付加価値を感じれる仕上がりにしなければ、そもそも売れない。1万円台後半から、2万円台後半までの価格帯で、ユーザのニーズをおさえた売れるスマホを開発することは至難の業だとは思われますが不可能ではないはずだと思いたいですね。