2015年4月1日水曜日

格安SIM(格安スマホ)ってなに?から考えてみました 

 TVや雑誌で話題になっている「格安スマホ」ですが、何が「格安」かといえば、月々の利用料金がキャリアと契約してスマホを使うよりも単純に比較して安く済むというものです。しかし、格安料金といっても、利用に制限があります。その制限とは高速データ通信のデータ量に制限があります。格安通信サービスを提供している「格安SIM」とよばれるMVNO事業会社のホームページに詳しいですが、データ通信容量といっても詳しくないと見当がつかないわけで、判断しかねる状況になってしまいます。
 では、「格安SIM」とは、どんなものなのかというと、そのほとんどがNTT docomo から、Xi(LTE)とFOMA(3G)の回線を借り受けて、それをユーザに提供しています。ここで、わかりづらいのは借り受けるといっても、一般の人にはどのようなことなのかわからないところがあります。docomoから回線を借りる場合、どのくらいの規模で借りるのかというのが問題になります。バスをチャーターする旅行会社を例にすると、旅行にいくのに、マイクロバスを借りるのか、それとも観光バスを借りてくるのかを考えてみましょう。ある会社は、マイクロバスを借りてきて、旅行者をできるだけ募集して、小さいバスに詰め込んで移動するとしましょう。他の会社では、観光バスを借りてきて、快適な旅ができるように席数だけの旅行者を募集して余裕のある旅行をしたとします。バスの大きさや快適さは、格安SIMでいうところの借り受ける回線の規模の大きさになります。前者のマクロバスを使った例では、小さい規模の回線を大勢で共有する分、データ通信速度が遅くなります。後者の観光バスを用意したものは、大きい規模で回線をかりて余裕を持たせた人数で共有しているので、データ通信速度は、あまり速度を落とさずに高速で使えるといった違いができています。実際には、常にデータ通信速度を低速度におさえた「格安SIM」サービスもありますので、「格安SIM」のサービス内容を確認してから検討する必要があります。データ通信速度は電波状況もありますから、実際に使ってみないと、わからないところも多いかと思います。
格安SIM OCNモバイルONE パッケージ

 docomoから、NTTコミュニケーションズが回線を借り受けて、「格安SIM」と言われている「OCNモバイルONE」を、IIJでしたら「IIJmio」として、ユーザに通信サービスを提供しているということになります。docomoでは、回線を他社に貸しているわけですから、「格安SIM」そのものの事業には関係がないということになります。「格安SIM」について、docomoに問い合わせても、他社の通信サービスという扱いになりますので、適切な回答は得られませんので、お問い合わせ先は、直接「格安SIM」を提供している会社にする必要があります。
 それと最近よく耳にする「格安スマホ」になりますが、これといった定義もないので、曖昧な使い方がされています。「格安SIM」とセット販売しているスマホのことをいったり、ハイスペックではない、ミドルレンジと言われる中ぐらいの性能のスマホ以下をまとめて「格安スマホ」と呼ぶこともあります。価格的には、3万円前後の国内メーカー製のスマホを含めて、さらに安い高速データ通信(LTE)に対応していない、それ以前の3G回線(FOMA)のみに対応している1万円台の海外製スマホを含めて「格安スマホ」といわれているケースが多いと思います。