2023年6月12日月曜日

京セラとFCNT撤退で国内スマホ事情は何が変わるのか?を考える

  2023/06/16に発売されるmoto g53j 5Gは、京セラとFCNTの撤退もあって、ある意味で注目を集めているようにもみえますし、OPPO Reno9 Aのスペック発表も6/13にはあるようです。

 数年前の格安スマホといったら、FeliCaはないし、防水機能もなく耐久性も不確かだったので、落下しても大丈夫な様にカバーやケースを付けての過保護っぷりの割には役に立たないが予備として置いておきたいというイメージしかありませんでしたが、 ここ数年で調整が簡単ではないFeliCaもこなせるようになって、国内向けエントリーモデルとして、やっていけそうな印象も見受けられますね。

 しかし、一般ユーザーからしてみれば、スマホは携帯はしているものの待ち受けがメインで、使うにしてもチョい使いで、使用頻度が低いのに有機ELディスプレイとか意味ないし、バッテリー持ちさえ良ければいいという人ばかりです。それで困り果てることがない限り関心は示さないものではありますよね。

 確かに京セラとFCNTが撤退するにあたって、筆者のニーズからも外れた製品構成になっていて、いろいろ調べてみても、これといって欲しいと思える現行機種はありませんでした。これは携帯キャリアの要望が企業本位で、個人ユーザーのクレームにしか関心を示さないことで商品開発が如何に利益を生み出すかにしか焦点をあてていないので無理からぬニーズとのギャップがあって、そもそも公共インフラ系の携帯キャリアはスマホ単体をヒット商品として開発するというコンセプトを持っていないわけなので、これは致命的ですね。

 このギャップは構造的に発生しているもので、スマホメーカー側でなんとかできる代物ではありませんので、 最終的にはニーズとのギャップの結果に収束していくことになるかと思います。海外メーカーの海外向けのシンプルな格安スマホ然としたものは、大まかにみれば一般ユーザーには受け入れられなかったわけで、スマホのトレンドも6.5インチディスプレイと大型化することで、ユーザーの新規開拓をしているに過ぎません。ほとんどの人は、ポケットからスムーズに出せるサイズと機能を求めていることは解説をする必要がありません。つまり、求められているモノと企業では、かなりのギャップがあって、とにかく企業は、お客に金を出せという発想から倫理的にはおかしくなっているわけです。さすがに許認可事業の通信インフラで、携帯キャリアショップ(他社)の利益になるような商品構成をまず構築して、必要のないらくらくホンとか、かんたんスマホというニーズがまったくないものを商品知識のない中高年齢者に売りまくって出世しようという発想から問題があって、ニーズにあった優れたスマホなど、これらの企業風土では誕生することは、まず見込めません。

 このような状況から、携帯キャリアにとって、Android端末は主力商品ではなく、通信インフラそのものに価値があるわけで、通信端末そのものには、企業からしたら、あまり意味はないわけです。逆にユーザー側からしたら、利便性を適正料金か、より安く提供してもらえばいいだけの話なので、ここら辺でも大きな溝が存在しているわけです。この溝をどのように埋めていくのか?という話になってくるので、待ち受けができて、FeliCaが使えれば十分という層など、実際には、かなり細分化されており、それをどのように機能面でまとめていくのか?が分岐点になるとは思います。