2017年1月26日木曜日

AMD新旧CPUリテールクーラーを比べて冷却効果を考える

 自作PC用に中古のAMD APU(A8-3850)を用意したのですが、付属のリテールクーラーはかなり汚れていたので、自宅にあったAMD Athlon XP時代のもの出して比べてみました。ご存知のように、CPUは発熱量が大きいので、CPUクーラーで冷却する必要がります。温度が高いままですと、熱に弱いので製品寿命を短くするだけでなく、動作にも影響してきます。「熱暴走」と言われるところでもありますね。
左がA8-3850のもので、右がAthlon XP世代のもの
上から見れると、ファンの大きさなど、あまり変わりがないように見えます。

側面1

 次に側面をみると、それぞれのフィンの形状がわかりますね。
側面2
 さらに側面をみていくと、フィンの大きさだけでなく、ヒートシンク構造が異なることがわかります。

リテールクーラー底部
リテールクーラーを裏返しにすると、違いがよくわかります。ヒートシンクの構造ががまったくことなくことが理解できます。
 Ahtlon XP世代のものですと、CPUのTDPは、76Wぐらいで、A8-3850は、TDP95Wだったと思います。単純に考えて、A8-3850の方が発熱量が大きいだろうと思えます。ヒートシンクのフィンを四方に設けて表面積を稼ぎ、ファンによる冷却効果をあげる工夫がされていることが見てとれます。
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  中古の付属クーラーは、その汚れから使用期間が長いものだと思えるので、サイドフロー型のCPUクーラーからみてみました。サイドフロー型は、トップフロー型とは違い比較的大きなファンを取り付けられるので、冷却効果が期待できますが、構造をよくみて見るとCPU上にあるヒートシンクからヒートパイプが伸びています。詳しくはない筆者からみても、このヒートパイクの性能が冷却効果に大きく影響することがわかります。この製品では、左右に4本のヒートパイプが出ていますが、3本の製品もあります。ヒートパイプそのものの構造や機能をよく確認していませんので、個人的な感想になりますが、これでハイエンドの発熱を抑えられるのかどうか考えてしまいますね。ヒートパイプの品質バラつきも考えられますし、しかも中国製となると信頼度がかなり下がります。つまり、ヒートパイプによる冷却効果のバラつきがあると思えてしまいます。また、ファンがマザーボードに対して垂直なので、トップフロー型のようにメモリには空気を吹き付けることがないので、そのあたりの状況がどうなるのかも気になります。
 今回の自作PCに使うA8-3850に付属していたリテールクーラーは、その汚れから長期間使用していたものだと思われますので、これを使う気にはなれず、10年以上前のリテールクーラーを引っ張り出したのですが、冷却効果を考えると最近のものにした方が安全だろうと思えました。