2015年11月25日水曜日

格安スマホの生きる道 スマホ2台目需要を考える

 格安スマホで人気のあるZenFone2 Laserのユーザである筆者は、その後に発売された日本メーカー(富士通)第2世代SIMフリースマホ arrows M02の仕様をみて、海外製を中心とした「格安スマホ」の時代は終わったのかもしれないと思った。このarrows M02は、それまで海外製の格安スマホで人気を集めたRAM 2GB搭載のもので、それに加え防水・防じん対応と衝撃に強いタフネス仕様、電子決済ができるおサイフケータイ搭載で、いままでの人気のあった格安スマホに数千円を足せばいいだけの価格になっている。いまのところ1機種だが、同じ価格で日本メーカーのSIMフリースマホがまた登場すれば、いままで人気のあった海外勢の格安スマホは隅に追いやられてしまうことになりそうだ。
 中国メーカーの考えていることは、とにかく売れるスマホを販売することで、隙間産業的な動きをしてくる。まだ、日本メーカーがSIMフリースマホとして発売していないカテゴリーのスマホを発売してくるという傾向が強くなってくると思う。しばらくは、iPhone6sを意識した商品を出してくる傾向が続くようだ。これは、自社開発ができない弱みを持っている為であって、国内メーカーとは違った背景を持っている。
 ユーザー側からすると、格安スマホは遊びのスマホであって、普段使いでは携帯電話キャリアのスマホを使っていたりする。要するにSNS系アプリ用であったり、ゲーム専用機的な要素が大きい。特にゲーム用はハイスペックよりの高額なものになりがちなので、格安スマホでコストをおさえるということになる。去年から今年にかけて、人気のあった格安スマホの2万円から3万円前後のものは、今後は日本メーカーのSIMフリースマホに取って代わることになりそうなので、さらに安いものとハイスペックよりの高額なスマホの二極化が考えられる。しかし、基本動作において、ハイスペックである必要がないことから格安スマホの高額なものは、よりゲームに特化したマニアックな存在になっていくのではないかと考えている。
 一般的なニーズとしては、メインのスマホが万が一故障したことを考えての予備のスマホの存在があると思う。これは、1日でもスマホが使えない空白の時間をつくらない為のもので、潜在的なニーズとしてもかなりあると思える。iPhoneユーザがなぜか1万円前後の格安スマホを求めるのは、この予備機としてのニーズがあるからだと思えて仕方がない。
 実用面からのスペックと価格をみてみると、格安スマホのRAM 2GB搭載機種では、2万円後半の価格帯にあって、割とはやくに2万円半ばまで下がりそうな気配だ。格安スマホでは、市場の流れに勢いがあることが重要で、一度ムードがなくなってしまうと余程の理由がないかぎり在庫の山を築く傾向があるようだ。そもそも、知名度の低いメーカーのものなので信用買いではなく、スペックと価格の相関からコストパフォーマンスが良くなければ誰も手を出さないものとして考えていい。また、格安スマホの情報は広く行き渡らないので、限られた一部のユーザー層がなんらかの理由で求めるということがほとんどになる。ここにお得感を感じて勢いがでるといったところ。偏った情報の中で、人気がでる場合が常と言ってもいい。実用性重視の2代目需要としても、かなり厳しいことになっている気がします。ユーザーとしては、実際に選べる選択肢が多い方がいいと思いますので、格安スマホには頑張ってほしいと思っています。