2016年8月26日金曜日

Windows Phoneは、先行投資に値するのか

 Windows PCとの親和性を売りに、Windows 10 Mobile端末をメディアがこぞって騒ぎ立てる昨今、ユーザー側からはどうなのか考えてみる必要がありそうです。筆者はドコモ回線の格安SIM(データ通信専用タイプ)用の端末として、Windows Phoneをデータ通信専用タイプています。IP電話アプリもないWindows Phoneでは、通話料が20円/30秒の通常のものになり、待ち受けぐらいしか使い道がないところがネックです。この状態が続けば、音声通話を使うユーザーからは見向きもされずに先細りで終わる可能性が高いと思います。skypeやLINEなどもありますが、通話機能を使うユーザーがどれだけいるのか。
ドコモで法人向けモデルとして販売されているVAIO Phone Biz

 海外では、Nokiaの惨敗で雲行きが怪しくなって来ました。マイクロソフトの方向転換もないとは言い切れない状況だと思います。インテルのSoC Atom開発中止も影響してそうな気がしますね。
 こういった状況下で、法人向け端末としての国内での成功がないと、個人向け端末もかなり厳しいと言えます。Anniversary Updateも今のところ不具合の発生も響いて、不完全燃焼に終わった印象です。個人向け端末としては、Android端末よりもコストパフォーマンスが高くなければ、まず売れないと思います。OSそのものは遅れているわけなので、カメラ性能がいいとか、Wi-Fiは5GHz対応だったりとか、液晶表示がずば抜けているとかがないとスマホとして魅力に欠けたものになるはずです。
 また、先行投資としてもWindows PCを軸に仕事に生かすというものでなければ、意味がなさそうだと思えます。こうした背景があって、個人向けWindows Phoneが盛り上がるには、まだまだ仕掛けが足らないと言うことだと思います。