2016年12月21日水曜日

もともとMVNOはデータ通信のみだった。MVNOを賢く使うことを考える

 MVNO(格安SIM)を利用するようになったのは、いまから数年前のことです。メディアが盛んに取りあげる前夜か夜明けぐらいの時期だったと思いますが、その頃はデータ通信のみの時代でした。使わなくなった古いキャリアのスマホやタブレットなどに、MVNOのSIMカードを入れてデータ通信端末として活用するスタイルが主流だった時代でしたが、音声通話ができるようになり、通話料金の安いサービスも登場して、あっという間にメインでも使える機能が盛り込まれました。しかし、国内メーカーのSIMフリー端末はなく割高な海外製の格安スマホが用意されて、一般ユーザーにとって格安SIMは不備の目立つサービスと目に映ったはずです。筆者も、データ通信以外での利用は、しばらく見合わせていました。
 ひと昔前は、タブレットにMVNOを入れてメールチェックやブラウジングなどに活用するスタイルが一般ユーザーにとっては、MVNOの入り口だったのではないかと思います。今でもそうですが多くのユーザーがiPhoneを意識し、事情通になるにつれて通信コストを節約するためにMVNOを利用するといった流れがあります。最近のキャリアは、音声通話のコストダウンに力を入れているようで、スマホにあまり詳しくないユーザーが安心して利用できる料金体系を模索しているように見えます。しかし、データ通信の利用量が多いユーザーの場合には、料金面からMVNOを利用することを選ぶことを必然的に考えることになるのではないかと思います。
 そのデータ通信の利用内容は、限定的なものがほとんどではないかと思います。高速データ通信を考えた場合、MVNOではどんな状況でも高速データ通信を実現するというのは不可能に近いのではないだろうかと筆者は考えることがあります。つまり、速度面で不安定だということだと思いますが、こうした通信環境で充分だとするユーザーは、限定的であるということがいえると思います。しかし、MVNOでは高速データ通信に対応したサービスは確立しておらず、SIMフリースマホにおいても高速データ通信に対応した端末というのは高価にもなりますし、MVNOを利用するメリットがユーザーには見えにくくなってきたます。逆に、200Kbpsの低速でやりくりできるユーザーにとっては、速度よりも料金を安くして欲しいというところでしょう。この点については、格安SIMの名にふさわしいといえるNUROの「0SIM」などがあります。どちらにしても、サブ回線的な使われ方が通信内容からみても妥当なのではないかとも思えます。実際のところ筆者も詳しくはないのですが、MVNOを利用していて、こんなはずやなかったということを回避するだけの知識は必要なようです。