2016年7月19日火曜日

SIMフリースマホ NTTコムストア販売のarp AS01M(12,744円)は買いなのか?

 LTE対応のRAM 3GB搭載のarp AS01MをNTTコムストアが12,744円(税込)で販売しているので、筆者は5月下旬に導入して、データ通信用としメインで使っている。このAS01MのSoCには、MediaTek MT6735Pが採用されていて、MediaTekのSoCを採用している端末を調べてみると、FREETELの低価格Android端末にも採用されているので、外観などを比較すると、FREETEL SANURAI MIYABIにソックリであることがわかった。
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 まず、AS01Mのスペックについてみてみると、5インチHD液晶搭載で、ROM 16GB、バッテリー容量が、2,150mAhと、RAM 3GB以外では、特に際立つところがない。敢えてあげるなら、本体の厚さが、7.65mmで、重さが約130gなので携帯性に優れているところと、アルミフレームを採用しているので、かなり持ちやすいというか、しっかり手でホールドできるというところが評価できるところではないだろうか。
 一方のFREETEL SAMURAI MIYABIは、去年の10月ごろに発売されたもので、SoCは、MT6735 クアッドコア 1.3GHzで、RAM 2GB、ROM 32GBになっている。バッテリー容量は、2,200mAh。こちらも、アルミフレームを採用してあるが、厚さは、8.2mmになる。
 AS01MとMIYABIのインカメラや近接センサーの位置は、同じで、アルミフレームの加工や構造もほぼ一緒である。FREETELの端末は中国メーカーのODM(OEM)製造なので、同じところで製造されているもののように思われる。だとするとAS01Mは、MIYABIをベースにスリム化したものではないだろうかという憶測も成り立つ。
 FREETELのpriori3S LTEなども含めて低価格端末に対抗して、NTTコムストアが業界最安値としてAS01Mを提供したとも考えられる。しかし、MIYABIのタッチパネルとか追従性が遅いとか、アウトカメラのホワイトバランスがうまくないとか割と評判は良くない。AS01Mにしても、3Gや4Gの電波をつかむのに時間がかかり、それはMIYABIでも同じようだ。
 いずれにしても、格安スマホにありがちな問題をこれらの端末はかかえているように見える。価格からみれば、1万円台でLTE対応のSIMフリー端末はなかったわけだが、いまはHUAWEI Y6(SoC:Qualcomm MSM8909)などもあり、特に希少な存在ではなくなっている。
 AS01Mについては実際に使っているので、格安スマホにありがちな問題についていうと、音質については、特に耳障りな音ではなかった。高音質ではないが、長時間聴いていても聴き疲れもなく気持ち悪くもならないところは評価できると言える。また、背面カバーはペラペラなのだが、アルミフレームを使ったボディーは、しっかりしていて衝撃には弱さそうだが耐久性はありそうな印象で、格安スマホもここまでできるんだというところを感じることができる。
 では、AS01Mは買いなのかどうかといわれると、ディスプレイにブルーライトカットを入れたり、使っているAPN設定以外は削除したりという使いこなし術が苦でなければ、データ通信端末としては使えると言える。電話機能は、バッテリー持ちが数日持つようなものではないので、使い方によってはモバイルバッテリーが必要になってくる。毎日、充電することができるのなら問題はなさそうで、やはりサブ機として使うのが無難なようである。カメラは、QRコードを読み込むには問題はないので、そういった使い方であれば不満もでてこないところだろう。正直、メモとしても画質が良くないので質感とかが表現できず、何が写っているか不明なところがでてくる。
 RAM 3GBについては、アプリを数多くインストールしてしまうと、アプリ切り換えに時間がかかるようになってしまう。ここは、SoCが非力なので負荷がかるようなことをすると如実に非力さが伺えるので、基本動作についてはストレスなく使えると言える。しかし、RAM 1GBやRAM 2GBよりもマシ程度に考えておいていいかもしれない。
 3Gの音声通話については、山間部の小さいエリアをカバーしているFOMAプラスエリアには対応していないので、どこでも音声通話できるような端末が欲しいユーザーには、おススメできない仕様になっている。
 では、AS01Mは買いなのかどうかというと、素のAndroid OSに近いので、かなりユーザーを選ぶ端末であると言える。液晶ディスプレイの色味には、やや違和感があるがテキストはくっきり見えるので、それだけで充分というユーザー向きの端末で、データ通信用のやや遊び感覚で使うもののように思える。それでも、数世代前のASUS タブレットよりかは品質が良さそうでもあるので、内部はわからないが一応は安心して使える程度にはなっていると思っている。