まず、目を引く本体価格はNTTコムストアで業界最安値の11,800円になっているが、ほかでは2万円ちょっとぐらい。なぜ、目を引くのかと言えば、RAM 3GB搭載というスペックに他ならない。
AS01MのSoCは、MediaTekのMT6735P クアッドコア 1.0GHzというMT6735のクロックダウン版で、不安にはなるが、RAM 3GBなので一般的な使い方では処理速度が極端に遅くなることはなさそう。MT6735Pということでビデオ処理に負荷がかかるゲームなどは向かいないが、書類ファイル閲覧にも、ある程度のメモリを割り当てることができるので安定した動作を持続しやすいというメリットがある。Android 5.1という多少前バージョン 5.0よりも軽くなり、RAM 2GBでも充分で、RAM 3GBは必要ないというような記事を見かけたが、発想が素人で呆れてしまった。RAM 2GBと比べてRAM 3GBのアドバンテージは、かなりなものなのである。
それはさておき、格安スマホで注意しなくてはならないのは通信機能になる。スペックが良くても電波をつかめない端末では、お話にならないからだ。AS01Mの対応周波数では、FOMAプラスエリア(3G)には対応していないので、山間部などでの音声通話は苦手と考えていい。ほか、バッテリーが2,150mAhなので、どちらかといえば待ち受け専用機的役割になると言える。
AS01Mの製造メーカーのキャセイ・トライテック社は、一般ユーザーにとって無名であって導入するのに腰がひけるところまのだが、1万円ちょっとなら失敗してもいいというユーザーも少数派ながら存在する。AS01Mそのもののスペックは、バッテリーも交換可能な電池パックであったり、5インチディスプレイであったり、RAM 3GB以外は最低必要条件をギリギリクリアしているような仕様なので、使い方も限定的だと言える。あとは、耐久性とか液晶割れ対策をどうしようかという具体的な話にはなってくると思う。
筆者が考えるに、データ端末としてのRAM 3GB搭載というのに魅力を感じるが、ブラウジングや軽めの書類をみるなど、電子書籍用みたいな使い方を想定していて、カメラは使えないだろうと思えるし、音声品質などもほぼ期待できない。そうなると、ディスプレイも5インチよりは、5.5インチが欲しくなるわけで、そこらへんが微妙な端末だと思える。