2017年2月15日水曜日

年度末セールがはじまる格安SIMの動向を考える

 新生活の準備に追われる年度末。今の時期が格安SIM各社にとって一つの勝負時なのだが、筆者からみると格安スマホ(端末)に元気がないようにみえる。
 というのも格安スマホに出揃い感があり、新製品にもインパクトがなくなった。たぶん、端末の大幅割引で対応するか、月額料金のキャンペーン割引を実施しないことには、ほぼほぼ話題もない印象を抱いている。
 音声通話をメインで利用したいと思っていて、ゲームもしないということになれば、選ばれる端末も低価格帯のものになり、ゲーム目的のユーザーをターゲットにした高い端末は、ゲームをしない一般ユーザーにとっては候補から外れることになる。また、国内メーカーの端末は、富士通とシャープぐらいしかなく、海外製の格安スマホも専用アクセサリがほとんどなかったり、メインで使うには頼りないところがある。それに加えて、スペックをあげたゲームユーザー向けの端末を主流にしたい海外メーカーの思惑とユーザーとのギャップが最近はっきりとしてきているので、格安SIMを利用したいユーザーからは使える端末があまりない状況ではないだろうか。つまり、低価格帯のものは、好みの端末を選べるというわけではないので、各々趣向を持つ若年層などは格安SIMにスムーズに乗り換えられないのではないかと筆者は考えている。
 格安SIMのスマホは、キャリアのスホと比べ数がでないところもあるし、もともとヒット商品というより、iPhoneが牽引してきたものなので、iPhone以外の端末は魅力があるのではなくて、iPhoneより安いので選ばれているといったことから、格安SIMユーザーには魅力があるものとして、格安スマホが目に映ってはいないだろうと考えられる。つまり、格安スマホそのものにヒット商品が生まれにくい土壌なのである。高くても売れるのがヒット商品の証だと言えるのかもしれない。
 いままでの流れの中で格安スマホのピークは過ぎていて、製品としても新鮮味がなくなってしまった。少なからずiPhoneも同じような状況にあって、iPhoneの影響下にある格安スマホが変わったことをしても、せいぜいスマッシュヒットぐらいだと思うと、これからは今まで以上の端末の大幅割引だったり、料金の値下げ合戦が関心の的になることが予測されると思われます。