2017年2月19日日曜日

Win10Mobileの失敗要因を探る MADOSMA Q501とDG-W10M

 MicrosoftのWin 10 Mobileは、関連メディアで取り上げた割には話題にもならず、Win10Mobileの格安スマホは、半額以下の投売りが年末年始に家電量販店などで見受けられたようだ。Win10Mobileでは、PCと連携する(詳細未確認です)「Continuum」機能を前面にだしているものの、スペック要件は、クアルコム Snapdragon 617以上が必要で、それもワイヤレスのみ対応であって、ケーブルでの対応だと、SoCがSnapdragon820のHP Elite X3など本体価格が10万円以上になるものになる。価格からも法人向け製品と言わざるおえないものになっている。
 個人ユーザーにとっては、アプリの少なさがWin10Mobile導入の障壁になっている。Googleが提供するサービスと同等のものをMicrosoftが用意できるのかというと、もともとスマホなどの端末にサービスを提供するという戦略が脆弱なので、 通話以外でスマホを利用するユーザーを取り込めないという現実がある。また、Nokia買収でも背景の戦略を見誤った印象を受けるのだが、これに集中して成功する勝算がないかぎりMicrosoftが本腰を入れることはないところまで追い詰められていると思える。筆者にしても、Android端末とWin10Mobile端末があれば、必然的にAndroid端末を手にとる回数の方が多くなるし、Win10Mobileではアプリが少なくMicrosoft Edgeで用を済ませることが多くなるので、ストレスが溜まりやすい。
 筆者は、Win10Mobileを使ってみたかったこともあって値下がりしつつあった、PCパーツショップドスパラのDiginnos Mobile DG-W10Mをまず導入し、バッテリー持ちが筆者の実用域ではなかったので、続いてバッテリー持ちが良いという評判のMCJのMADOSMA Q501を導入した。Win10Mobileには不満は少ないが、DG-W10Mは、SoCがローエンドのSnapdragon210 1.1GHzでWin10Mobileでも、その非力さからかバグがあるからかははっきりしないが、Cortanaのリマインダーがまともに動作しなかったりと何に使えばいいのかというセリフが口をつく出来である。バグとしてはソフトキーボードが表示されないとか、フォト(ギャラリー)の更新ができないなど、ほかにもいろいろありそうである。DG-W10Mは、テザリング機能でルーター代わりに使ったり、800万画素ながら格安スマホとしては、画質が悪くはないのでDropboxを入れてカメラを使うなどしている。バッテリー持ちを期待して導入したMADOSMA Q501は、格安SIMを入れテザリング機能でルーターの代わりに使うぐらいになっている。やはり専用アプリがないと、操作画面が5インチと大きくはないので、すべてをEdgeで済ませるというのは、かなりのストレスをユーザーに背負わせることになると言える。SoCがSnapdragon410のMADOSMA Q501でさえ、低速の200Kbpsでは、Edgeでさえも白い画面のままで、なかなか表示されない時がある。
 通話機能では、IP電話アプリがないので、IP電話を利用したいユーザーにとっては候補からも外されてしまう。まったくスマホユーザーのニーズを笊ですくうような戦略なので、今後もあまり期待ができないのがWin10Mobileの現状ではないかと考えている。まずは、使ってみたくなるような端末の登場を待つしかないとも言えるかもしれないですね。