2015年3月29日日曜日

格安SIMユーザの深刻な課題 次は、どの端末を使えばいいのか?

 スマホやタブレット(Android 系)は、製品サイクルという「寿命」みたいなものが、だいたい2年ごとに訪れる。これは、製品そのものに問題があるのではなく、新製品による買い替えが盛んに行われるのが、2年後と考えていい。その時、自分の使い道にあったサービスや製品がなければ、乗り換える必要もないということになる。
 Androidで言うと、現在のOSが5.0 Lolipop なのだが、市場の反応は冷ややかというか、ほとんど反応はなかったと言える。Android OSについては、技術的なことを含めて知識を伝えるところが貧弱なので、一般ユーザはAndroid OSについて何も知らないことが多いし、関心もないのが当たり前でさえある。これは、パソコンと違って携帯電話だったり、音楽プレイヤーだったり、動画再生だったりと、パソコンには関心のない人たちが便利だから使っているという図式がなりたっているようだ。
 こういう元々PCに関心のない人たちに訴求力ある製品を提供するというのは、マーケティングについても独自のノウハウが必要になるほどで、家電メーカーや携帯キャリアにできることではない。失敗例でみると、「VAIO」のブランド貸しとも言われた「VAIO Phone」だ。スマホそのものは台湾メーカーのOEM製で、それに「VAIO」のロゴを付けたものと評されている。確かに、「VAIO」というブランド名は人気があって、信頼もあり、「VAIO Phone」を使いたいという限定的ではあるがユーザに何らかの満足感を与えることはできても、要はルイヴィトンのフェイクを購入するのと同じ心理であることには変わりがない。今回の「VAIO Phone」は、明らかに日本通信上層部の失態であり、失敗である。こんな経営陣がユーザに優しいサービスを考えて実現するというのは、遠いことであると想像できる。
 さて、現在の「格安スマホ」といわれるブームは、端末セット販売に力を入れているだけで、契約してくださっているユーザに、次に使う端末の確保ができていないのが現状だ。海外製スマホは、もともとは途上向けに開発されたもので、国内ニーズとは、かなりの温度差があって通信費をさげるために我慢して使っているケースが多い。また、いままでのようなデータ通信のみではユーザ拡大は無理な話であって、魅力的なサービスを提供しないといけない状況になってきていると考えている。これはユーザ拡大を念頭においた話であって、ユーザ側としては、それならキャリアと契約した方がいいなっということでしかない。つまり、格安SIMユーザの端末確保は、いろいろ考え含めるとSIMフリー端末に頼るしかないわけだし、それを積極的に供給しようとする企業も見当たらないのが現実だと思える。