2016年9月22日木曜日

Alcatel Ontouch IDOL3を検討して気になったこと。

 Alcatel Ontouch IDOL3 は2015年8月下旬に発売された5.5インチフルHD液晶搭載の格安スマホです。NTTコムストア(NTTレゾナント直営サイト)で、19,800円(税抜)になっていたのですが、すでに「品切れ中」になっています。品切れ後に筆者も知ったのですが、時すでに遅しで市場在庫が2万円近くになったら検討したいと思っていました。

しかし、IDOL3をよくみるとリバーシブル仕様になっていて、ホームボタンとかは液晶画面に表示されるので、5.5インチ画面の広さが確保できるのかどうかという素朴な疑問が浮上してきました。2016年8月10日に、Android 6.0 Marshmallowにアップデートできるようになり多少製品寿命は延びたと思いますが、スペックをみるにさほどメリットが感じられないと思っています。
 このAlcatel Ontouchはフランスのブランドで「フランス生まれ」と宣伝していますが、TCLコミュニケーションズという中国企業が買収して発売していると言うだけです。著名デザイナーがデザインしているとかではありません。スマホの外観をみれば角のアールの独特の処理から中国製スマホだとすぐにわかるものです。側面にはシルバーの縁があって、かなりダサいです。
 仕様をみてみると、まずバッテリーが固定式で自分でバッテリー交換ができません。つまり、メーカーにバッテリー交換を依頼する気にならなければ使い捨てになるわけで、そうなると筆者は2万円以上は出したくないと言えます。SoCは、Snapdragon 615のオクタコアですが、1.5GHzのクアッドコア+1.0GHzのクアッドコアなので、通信モデムを低速の方に振り分けている分、安定しているものの速い訳ではありません。ミドルレンジクラスと言えますが、すでにSnapdragon 617でも現時点では新しいとは言えず、数世代前のものだけに発熱が気になるところではあります。実際に熱くなるという商品レビューも確認しています。
 RAM 2GB、ROM 16GBは、JBLの音楽圧縮テクノロジーとか音楽アプリを搭載している割には小さいめの容量ではないかと思います。また、オーディオマニアならご存知ですが国内ではスピーカーで人気のあるJBLは、世界規模でみるとメジャーな音質を提供しているオーディオメーカーではありません。microSDのデータ破損を考えるとROM 32GBでも少ないくらいです。ここら辺は、やや子ども騙して的な臭いがしてしまうのは仕様からして仕方ありません。通信面では、3Gの800MHz(Band6)に対応しているようで、Wi-Fiも5GHzに対応しています。液晶表示は実機で確認しないことにはわかりませんが、屋外での視認性が良いのかどうなのかが不安な点です。GPSは比較的良いと言う評判があります。
 筆者の場合、ホームボタンなどが液晶画面内に表示されるので、ややスルーに傾いていますね。ほかメリットに思えるところは、Wi-Fiが5GHzぐらいです。SoCは、オクタコアですが消費電力が大きく、1.2GHzのクアッドコアのSnapdaragon 410とさほど体感的には変わらない様な気がしますし、省電力な410の方が実用には優位性があります。待ち受け時間が稼げるからです。なので、自宅Wi-Fi運用を想定するユーザーも多い端末ではないかと思えます。 
 IDOL3の情報はメディア発信のものがほとんどで、ユーザー発信のもの(ステマ以外)は、ほとんどなく製品実態がわからないといったところなので、実機を手にしたわけではないですが気になったところをまとめると不安材料がかなりあるという結果になっています。