2015年6月20日土曜日

スマホ人気は、実は頭打ちではないだろうか

 格安SIMの知名度があがり、SIMフリースマホを用意して利用しようという流れとは別に、スマホ人気があがっているという勘違いがあって、市場ではそれほど人気がないのではないかという見方が大半です。
 いままのようなキャリア契約ですと、ショップにガラケーとiPhoneなどのスマホが並んでいて、キャリアで「どれにいたしますか?」と問われるので、「じゃぁスマホでお願いします」という流れで販売されてきたもので、別にそれを使いたいわけじゃないというのが本音のユーザも多いはずです。キャリア契約で、無線通信端末を使うのには限られた選択肢の中から選ぶしかないわけで、特にスマホが使いたいということで契約するわけではないというユーザが大半ではないでしょうか。スマホのハイスペック機が売れないのも頷けるところです。
 2017年にガラゲーの開発が終了するニュースをみると、いまのスマホ・ブームは一時的なものだと思える筆者には、違和感がありました。従来の携帯電話タイプのスマホもauから発売されているので、ユーザにとってはあまりピンッとこないニュースなのかもしれません。 
 また、格安SIMについて過熱する報道をみると、市場との温度差がかなりあると思います。総務省が2016年に、1500万契約(個人か法人か契約内容は不明)という数字をあげていますが、サービス内容が充実しておらず、依然として中級以上のユーザならなんとか使いこなせるレベルのサービス展開です。MM総研の発表だと、格安SIMは2015年3月末で、326万契約ですから、来年に1,000万回戦契約を達成するのも、ちょっと無理ではないかと思えます。
 それというのも、まずスマホそのものに人気がないということが、ブレーキになるかと思います。通話だけ利用するユーザにとっては、無駄な機能が盛りだくさんで価格に割高感を感じてしまうスマホに魅力を感じることはありません。また、各社のサービス内容は多種多様ですし、ユーザもデータ通信での自分のデータ使用容量に関して、よく知っているわけではないので、現在の様なキャリア料金に比べて、料金が安いという短絡的な訴求では、頭打ちになるのが目に見えています。
 こうした諸問題に積極的に取り組もうという姿勢は、大手をはじめ見受けられません。MVNO事業で、単純に利益をあげたいという新規参入組も多いですし、技術的なことをまったく知らないという格安SIM会社も存在します。初心者が安心して使える環境とは、ほど遠いという落とし穴もありますね。