2016年6月27日月曜日

iPhone SEは、MVNO(格安SIM)の救世主になれるのか?

 MVNOの格安SIMで、iPhoneの運用コストを節約するということを取り上げるサイトが多いのは、iPhoneユーザーがスマホユーザーの大半であるということから、iPhoneを話題にして格安SIMを紹介することで閲覧者数が確保できるという思惑があるからだと思える節があります。そもそも、キャリアのiPhoneでいいのだけど、そこからSIMロック解除とか手間のかかることをクリアして、月額基本料金が安いMVNOに乗り換えるということで、メリットを感じるのは、キャリアのサービスなどをほとんど使っていないユーザーだと思えます。
 さて、MVNOとiPhoneの関係を現実的にみていきますと、AppleではMVNOでの動作保証をしているわけではなくiOSの仕様変更で、今後MVNOが利用できなくなるかもしれないという一抹の不安が常にあります。いまのところ、こうした不安はキャリアのiPhoneに限定的にあるものではないかと思われます。SIMフリー版であれば、海外のSIMでも仕様が対応していれば通信ができるわけですから、言ってしまえば特別仕様のキャリアのiPhoneは、端末代金が安く済む分リスクもあるというところではないかと思います。
 月々の料金をかけずにiPhoneを使いたいというユーザーにとって、MVNOは良い選択肢ではあるけれども、メインの回線としてはどうなのかというところも考えておく必要はあると思います。ここで問題視されるのは、データ通信速度の遅さとMVNOの仕様による通信速度規制だと思われます。また、音声通話料金が安くなるサービスを提供してるMVNOでないと、通常MNVNOでは、20円/30秒の通話料金ですので使い方によってはキャリアでの料金を上回ってしまう場合もあります。利用内容を含めての注意が必要ですね。
 iPhone5sのマイナーチェンジ版のiPhone SEは、4インチサイズのニーズをターゲットとしたものですが、最も安いiPhoneでもあるので、ここからiPhoneデビューをしたいというユーザーも多いと思います。また、格安SIMでは、国内で無名に等しい海外メーカーのSIMフリースマホが主力では、これ以上ユーザーが増えないという危機感もあって、どこもiPhoneをできれば主力にしたいと考えています。なので、iPhone SEとMVNOとは意外と関連付けされることが多いと思います。