2015年9月14日月曜日

格安SIMと格安スマホ(SIMフリー端末)の関係

 データ通信の月額料金が安いと話題になっている格安SIMですが、格安SIMがまともに使えるようになったのは、ごく最近で2013年の暮れまでは、3Gは使えずLTEのみのSIMカードでした。当時、結局LTE対応端末もキャリア専用端末しかなく、格安SIMを使うと諸問題(不具合レベル)が発生して、通信料金は安いけど、一般ユーザが使える代物ではなかったのです。
 そこに、途上国向けの海外製の格安SIMフリースマホが流入してきて、端末の問題が2014年ごろにかなり改善されました。これは、途上国では、スマホのハイスペック機が売れなくなったという背景があります。スペックもそこそこでも、基本的な動作は、ちゃんとできることがわかるとスペック競争の終焉とまでマスコミに囁かれました。筆者からみると、2015年になってから、まともなスペックのもが増えてきましたが、それまでの某国製スマホは、仕様からも「ゴミ端末」にしか見えないものでした。仕様については、キャリア専用機も同様で、どうもその仕様を真似たという悲惨な結果を招いています。
 いままでを振り返ってみると、ASUS ZenFone5が去年の2014年後半に発売されるまでは、ユーザにとって端末受難の時代だったといえるでしょう。docomo網格安SIMが、docomoスマホで使えると言っても、キャリアでも、格安SIM会社でも動作保証はない状況なのですから、通信サービスといっても安いだけで、相当いい加減な実態なわけです。ユーザは、薄い氷の上を歩かされているといってもいいところがあります。
 何故こうのようなことになったのか、格安SIMを利用するのにユーザのリテラシー頼りで、MVNO専用端末も用意できないという態勢のままでいた。基本的にビジネスシーン(法人向け)を想定していた通信サービスなだけに、個人ユーザには、ぞんざいな対応だったと思います。一般のユーザも利用できるようになったのも、リテラシーの高い既存ユーザが利用者の声を格安SIM会社に、ちゃんと伝えていたというところで、それに応えた格安SIM会社がシェアを伸ばしたという恰好です。
 実は安さだけを前面に出している新規参入組みは、既存の事情通ユーザには、たぶん相手にもされていないと思います。自分の使い方では、どこが最も最適化なのかを熟知しているからです。格安SIM会社が乱立するようになって、余計なことは関心をもたないでいいという対処法が有益だと思います。