2016年4月10日日曜日

PHS 64Kbpsから格安SIM導入へ モバイラー的観測

 数年前までは、スマホにはほとんど関心がなかったといってもいいぐらいスマホ情報にはあかるくなかった筆者は、PHSのデータ通信用のアクセスポイントを確保する為に確か月々980円ぐらいを支払っていました。Androidスマホでもテザリングができるようになり、その手の情報がネットで見受けられるようになった頃に試験的に格安SIMを導入しました。
 格安SIMを導入したのは数年前のことなので、ドコモ端末と格安SIMの組み合わせではテザリングができず(それはいまでも変わりませんが)、au網の格安SIMも存在しないという状況だったので、USBデータ通信カードをノートPCに挿して格安SIMを利用していました。それが音声通話対応SIMも登場し、あれよあれよという間に、メインのスマホとして音声通話もできる仕様になったのには戸惑いを感じるほど進化したと思います。
 au網格安SIM(mineo)が登場して、テザリングの問題は解消しましたが、SIMフリー端末については、あまり進化を感じられないところもあります。格安SIMは、データ端末として利用するユーザーが多く、国内メーカーのSIMフリー端末arrows M02もでましたが、まだまだゲームを意識したSIMフリー端末が多い、そこからスペックダウンした使いづらい端末が多いかと思います。
 モバイラー的視点でみると、モバイルルーターを導入して、ノートPCやそれに代わる大画面のデバイス、5インチぐらいで用が済むものと、音声通話用の端末(Bluetoothヘッドセットでもいい)などをWi-Fiアクセスポイントにつなげて使った方が効率がいいかもしれないと考えるところでしょう。ディスプレイが5インチ前後のものだと、活用範囲が限定的になりがちで、これに格安SIMを入れてすべてをこなそうとするのには無理があります。スマホのWi-Fiアクセスポイントを使えばいいことでもあるように思いますが、バッテリーが固定式で自分で交換できないことには、製品寿命をいたずらに縮めているだけに過ぎないとも言えます。
 そろそろSIMフリー端末もその特長を個々の用途に絞ったものに路線変更するかどうか分岐点にさしかかってきているように筆者は考えますが、なかなか格安SIMを軸とした製品開発をしようという風潮はできにくいのではないかとも思えます。Android端末もその可能性を残しているかとは思いますが、どのOSがこうした路線に踏み切るのかに注目したいところですね。