2016年4月7日木曜日

格安SIMと三大キャリア 料金競争の果てに

 格安SIMが話題になり、知名度があがりはしたものの仕組みについてもよくわからないし、よくわからないものを通信ツールとして使うのも気がひけるといった心境のユーザーも多いと思います。今現在、キャリアでのスマホ料金と比べると格安SIMで、データ通信が安く利用できるということが大きなメリットになります。不満のでにくい格安SIMの場合、月額基本料金が1,000円前後からになると思います。
 しかし、今後キャリアで通話料金の値下げがあれば、格安SIMはデータ通信専用的な使われ方になりますし、キャリアと格安SIMでの料金差額が縮まれば、キャリアにユーザーが流れることになるのは自明なことです。格安SIMはキャリアと同じようなサービスの他に差別化が図れるサービスがないことには、個人ユーザー相手ですと集客力が弱まるのではないかと思われます。どちらにしても、ここはキャリア次第ということになります。
 リテラシーの高いユーザーは、どうだろうかと考えた場合、キャリアを中心に充実してきているサービスを利用するのであれば、格安SIMよりキャリアを選ぶことになるだろうと思います。最近、キャリアの各種サービスをチェックしているのですが、かなり便利と思えるサービスが揃っていることがわかりました。しかし、利用するかどうかは個々のユーザーの持つニーズに依存するところです。筆者の場合、まだまだPCが手離せない状況でもありますし、比重としてはスマホで電話とネット検索ができれば充分といったところです。
 また、国内ではiPhone人気が高いので、料金をおさえた運用ができれば格安SIMの導入も検討したいと思っているユーザーがかなりいると思いますし、そういったユーザーの動向にあわせて行動をとるユーザーも少なからずいますので、実際の動きというのは、新しいiPhone SEユーザーがどういった運用をするのかとかで、予測は不可能に近い状況ではないかと思います。
 実際、格安SIMは料金も横並びになっていますし、無理して料金を下げた格安SIMは、先にあげた差別化ができていなければ、ユーザーが一瞬にして他の格安SIMに乗り換えてしまうというリスクもあって、ほとんど期待できません。ユーザー側から、より使い勝手のいい通信品質やサービスを考えれば、数多くある格安SIMから数社にすぐ絞ることができますし、いち個人で膨大な格安SIMの情報に対応しても、ほとんど徒労になるといってもいいかと思います。筆者も数年前から格安SIMや格安スマホの情報を追っていましたが、いま現在それらは「昔はこうだった」的な話ができる程度のものであって、正直いって無駄だったと思えます。最新情報に敏感に反応できれば、最小限度の労力で、ユーザーのニーズにあった格安SIMや場合によってはキャリアを選びだすことができるのではないかと思います。