ミドルレンジと呼ばれるAndroidスマホをみていきたいと思います。ミドルレンジAndroidスマホは数年前から半導体不足からか数世代にわたりSoC:Snapdragon 695 5Gを搭載したものが多く実質的にはスペック据え置きの値上げがあった?と言えばそうなるかなみたいな状況でした。Snapdragon695は4K動画撮影ができないものだったのでミドルレンジのSoCにしては中途半端さがありました。このことでミドルレンジのAndroidスマホの買い控えはあったと思います。今回の2機種も数世代前のSnapdragon 6 Gen 1 なので勢いがないという感じをうけています。
ミドルレンジのSoCは先ほどあげたSoC:Snapdragon 695を引っ張りすぎてスペックが上がらなかった時期があり今もどちらかというとエントリークラスのスマホとの比較となります。少し辛口ですが、カメラ性能にしてもハイエンドとの比較では劣るものですし中途半端なクオリティになりがちな価格帯でもありますのでニーズにあった性能や機能があればという話にはなりますね。音声通話とSNSをちょっと使うなど用途は限定的になり長時間プレイすることを想定しての重めのゲーム向きではないです。Snapdragon 6 Gen 3 のAnTuTu V10 スコアはSnapdragon 855よりわずかに上回りますが、GPUでは約12万と約17万なのでミドルモデルのSoC構成といったところ。省電力性に優れているはずかと思われます。総合でも約62万でハイエンドSoCとの比較では100万にも満たない半分以下のスコアなので、かなりのコストダウン版には見えてしまいます。Snapdragon 6 Gen 1 のスコアは約56万で、GPUは9.5万。ここが価格を優先する層にはミドルレンジAndroidスマホが候補にはなりにくいところで基本スペック以外での満足できる付加価値を実現できるかどうか厳しいところかと思います。携帯キャリア販売の機種ですと数十万台以上はあるので、個人のニーズというよりかは一般向けのザックリした話になります。
この3機種のスペックをみていきます。スペックよりも変動する価格で決まることが多いとは思いますが、ミドルレンジというよりも待受けや動画再生、SNSなどの普段使いを想定しているユーザーが大半なのでないかと思います。
Galaxy A36 5G (6.7インチ Super AMOLED)
・SoC:Snapdragon 6 Gen 3
・メモリ/ストレージ:RAM 6GB/128GB
・バッテリー容量:5000mAh
・本体重量:195g
SoC:Snapdragon 6 Gen 3 搭載は評価できますが携帯キャリア販売のためかメモリRAM 6GBと最低限のものです。エントリーモデルによくあるRAM 4GBはGoogle公式でさえもAndroid OSにはRAM 6GB以上は必要とアナウンスしていますので総務省の端末値引き規制で実際に支払う金額をできるだけおさえたいという携帯キャリア側の販売事情を反映したものかも。しかもSDカードは使用不可でROM 128GBしかありません。動画撮影にも容量不足で向かないといえます。
対応バンドではドコモ回線の5Gバンドn79に対応していますのでドコモ回線(MVNOを含む)利用者であれば選択肢には入ってくるかと思われますのでメモリのRAM 6GBを用途からどうとらえるかですね。ROM 128GBですとバックアップしだいですがBluetoothでのデータ転送速度は速くはないので事前に対処法を考えておかないとならないと思います。
OPPO Reno 13 A (6.7インチ AMOLED)
・SoC:Snapdragon 6 Gen 1
・メモリ/ストレージ:RAM 8GB/128GB
・バッテリー容量:5800mAh
・本体重量:192g
コスパ優先派でドコモ回線は使う予定はないということですとドコモ回線5Gバンドn79非対応でも問題にならないので、価格しだいでは魅力的な機種の一つとしてあげられます。メモリRAM 8GBなので基本動作ではストレスが少なめかと思われます。OPPO製端末は使ったことがないので仕上がりがどうなのかは気になります。
Xperia 10 Ⅵ (6.1インチ有機EL)
・SoC:Snapdragon 6 Gen 1
・メモリ/ストレージ:RAM 6GB/128GB
・バッテリー容量:5000mAh
・本体重量:164g
この機種を先に筆者は検討していたわけですが、Xperia 1 VIIの販売停止の報道があって少し複雑な心境になりました。ドコモ回線の5Gバンドn79対応なのでドコモ回線利用者にとっては選択肢に入ってくるかとは思います。しかし、メモリはRAM 6GBですので懸念材料にはなりますね。Bluetoothコーデック「LDAC」に対応。顔認証はありません。Xperia 5シリーズは販売が振るわず新型は登場しないようです。6.1インチディスプレイで約164gなですから待受けメインのちょい使い向けにはいいです。
3機種それぞれ棲み分けができている印象です。コスパ優先派には価格もキャンペーンや値下げなどで変動するにしてもOPPO Reno 13 Aが魅力的にみえると思います。競合製品もあわせてみるとAQUOSやarrowsもありますので用途や好みにあったものを選びたいところです。