2015年10月30日金曜日

「安易な名義貸し」だったVAIO Phone 10Jの今後は?

 なにかとメディアを騒がせた日本通信製のVAIO Phone VA-10Jですが、VAIO社長の「安易な名義貸し」発言で、ひとまず端末との技術的関係性は無しということなっています。

SIMフリースマートフォン VAIO Phone VA-10J 日本通信

 VAIO Poneは端末そのものよりも日本通信とVAIOの関係についての記事ばかりです。値段の割には何の変哲もないスマホですから記事にしても、メディアそのものの信頼を失うぐらい、VAIOのロゴ以外には何も特長がありません。もともと、VAIO側では、法人向けとして考えていたようですが、実際は個人向けに販売されました。タッチパネルの評判では、タップとスクロール操作の区別もつかないほどの精度らしいので、これが本当なら法人向けとしては無理ということになります。VAIOブランドを前面に出して個人向けに早い段階から動いていたと思われます。台湾メーカーのODM(OEM)製のものを採用することは決まっていたわけですから、法人向けに見せかけて、無制限通信サービスを付けて個人向けにとにかく高くして売りたかったということだと思います。スペックからして、現時点でも評判が良くないので3万でも高いです。もともと、海外向け通信端末なので国内電波用に、しっかりとローカライズはされていないものではないかと思います。たぶん、ローカライズのノウハウがないと思います。ZenFone5に近いスペックですし、そもそも売れる公算はなかった端末だと思います。カメラ部も画質を見る限り1300万画素でこれはちょっとねと思いました。調整不足な画質です。しかし、発売前にメディア側で一斉にネガティブな反応を示しましたから、端末そのものまで関心がいかないというか、関心を持てるほどのものもないということです。結局、話題になったのは端末よりも日本通信とVAIOの協業は、どうなっているんだというところに発展し、VAIO社長の「安易な名義貸し」発言が飛び出して、一先ず終わらせたいということだと思います。日本通信は業績不振からなのか、この騒動からは焦りすら感じます。結果、この騒ぎで株価は下がったようです。いまだにVAIO Phoneをフォローする売り手側の記事がありますが痛々しい限りですね。
 さて、VAIO Phoneの後継機は、たぶんでないと思いますが、もしやるなら早めに発売した方がいいですし、小型タブレットを音声通話可能にして前機種のイメージを払拭する必要があると思います。PCの販売台数は落ち込んでいますので、スマホを含めての通信機能をメインにした製品展開も必要ではないかと思われます。今度はオリジナリティを持ったVAIO Phoneを開発し発売してもらいたいものです。ニーズにあったスペックで、コストをおさえることができれば販売台数も、まだ期待できる時期でもありますし、早めのリベンジを期待しています。格安SIMユーザはSIMフリースマホの端末供給不足で喘いでいる状況が続いています。それに初代VAIO Phoneがこんなことになっているなんて、一般にはあんまり関心のないところです。もちろん、筆者は第2弾があれば歓迎します。