2015年8月19日水曜日

格安SIMの仕組みと見分け方

 まず、はじめに格安SIM(MVNO)の仕組みについて説明したいと思います。下の画像のものが、格安SIM OCNモバイルONEのSIM(Microサイズ)になります。NTTドコモのものと同じものです。(NTTドコモのロゴがプリントされています)

 格安SIM(MVNO)は、無線通信設備を持たない会社がNTTドコモなどのキャリアから周波数帯域をある単位で借り受けて通信サービスを提供しています。わかりやすくいうと、無線通信設備の全体の数パーセントをレンタルして、その数パーセントのなかで格安SIM会社のサーバーなどでネットにつないでいるという状態です。規模からいえば、ミニミニ無線通信局といえるでしょう。人口カバー率こそ、NTTドコモと同じですが使える規模が小さいわけです。
 借り受けている規模にもよりますが、そう大きくはないので利用者が増えれば、混雑しやすいです。その場合、回線がビジー状態なり速度が遅くなったりします。その分、利用料金が安いという経済的なメリットがあるわけです。オフィス街などで、お昼休みの時間には、つながりにくいなど都市伝説とも思われることがよく言われています。速度は多少遅くなっても、つながらないというのは経験からいってもそうはないと思います。(もちろん端末の性能にもよりますが)
 無線通信回線は、NTTドコモのものを使っていますが、ユーザとしては格安SIM会社が混雑をさけるための企業努力を実際にやっているのかを見きわめることが大切になってきます。「増設工事」などが、それにあたります。また、通信量の利用制限というのは、混雑を避けるうえでは必要なものです。格安SIM会社のなかには、プランによって細かく制限を決めている柔軟性のあるところも最近では見受けられます。ここら辺のことをまったく知らせないでいる格安SIM会社は、見切っていいと思います。ユーザに通信サービスを提供する姿勢に問題があるからです。結局は、公共性の高い通信インフラの運営ですから、健全な運営ができていない格安SIM会社だとすれば、ユーザとっては対象から除外するしかありません。安さに目を奪われて、良くないサービスを利用するはめにならないように気をつけていただきたいと思います。